郡山市安積町の小児科、アレルギー科、医療法人かわなこどもクリニック、乳児健診、予防接種、育児相談、アレルギー疾患

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感染症情報(インフルエンザ情報)

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感染症情報(令和1年7月27日更新)

 当院の感染症情報第29週(令和1年7月15日~7月21日)をお知らせいたします。当院患者数/郡山市患者数 ( )内は前週の数です。

インフルエンザ 0/0名 (0/0) 
RSウイルス感染症 2/11名  (3/7) 
咽頭結膜熱 4/12名  (2/12) 
A群溶連菌感染症 0/9名  (12/18) 
感染性胃腸炎 3/5名 (20/22) 
水痘 0/3名  (0/4) 
手足口病 40/90名  (76/146) 
伝染性紅斑 2/6名   (6/9) 
突発性発疹 1/2名 (3/6) 
ヘルパンギーナ 0/5名  (0/5) 
流行性耳下腺炎 1/1名   (2/2)
 

 「RSウイルス感染症」は主に寒い時期の9月~4月に(最近では通年性で、夏にも)流行します。有効な治療薬がなく特に6ヵ月未満の乳児や心臓病を持っている乳幼児で重症化しやすく、入院が必要になることもありますので注意しましょう。鼻汁からの検査キットで簡単に診断できますが、保険による検査は1歳まで(心臓病などを除く)となっています。それ以上の年齢では軽症のことが多いため入院が必要になる時のみ行います。当院では2歳未満は重症となる方もいますので、症状がおもい方では当院負担で検査を行っています。他人への感染期間 が約1ヶ月と長く、また、何度でも繰り返し感染して、3歳未満でほぼ全員がかかってしまうといわれています。しかし、だんだん軽くなり、年長児では軽い風邪症状のことが多くなります。隔離の明確な基準はなく、咳が落ち着くまでとなっています。多くは1~2週間程度のことが多いようです。鼻汁の吸引や吸入が有効なことが多いので鼻水もこまめに吸ってあげましょう。ひどい場合は毎日、吸入に通院してもらいます。不眠や呼吸困難、無呼吸、哺乳不能などの場合、入院して治療します。現在、やや、流行が見られています。
 感染症動向調査にはありませんが、「ヒトメタニューモウイルス感染症」もRSウイルスとほぼ、同じような症状を呈します。最近、6歳未満で肺炎が強く、疑われた場合、検査キットで診断できるようになってきました。主に、5月頃を中心に流行が見られますが、同様に、有効な薬剤はありません。

 「感染性胃腸炎」のうち「ウイルス性の胃腸炎」(ノロ、ロタ、アデノウイルスなど)には有効な薬がありません。おう吐の強い初期は水分を少しずつ与え、脱水に気をつけましょう。感染力が非常に強いので注意しましょう。なお、便が正常になっても1ヶ月程度便中にウイルスが出続けるため明確な隔離の基準はありませんが、症状の強い場合は集団生活を避け、しばらく手洗いには気をつけましょう。乳幼児で重症化しやすいロタウイルスにはワクチンがあり、郡山市では12,000円助成され、自己負担は合計15,000円となります。(助成なしの場合、27,000円)

 血便、腹痛、発熱など症状がひどいときには「細菌性胃腸炎」のこともあります。早めに受診しましょう。

 「風疹」は妊娠中にかかると奇形児(先天性風疹症候群)が生まれることもありますので成人で免疫の無い方もワクチンを受けておきましょう。(福島県の助成制度がありますので対象と思われる方は受付にお尋ねください。) 

 「麻疹」はワクチンでほぼ、防げますが、小さい頃の1回だけですとかかってしまうことが多くなりますので小学校入学前の2回目を忘れずに受けましょう。(1回で95%、2回で99%の方に免疫が出来ます。ただし、1回だけで10年以上経過すると免疫が低下してしまいます。)2回目を受けていなかった人は有料となりますが、ワクチンを受けましょう。2回のワクチンが大学入学や就職の条件になっていることもあります。(風疹でも同じ)

 「溶連菌感染症」は通年性で流行が見られています。リウマチ熱や急性腎炎を引き起こすことがあり、再発も多いため、約10日間の抗生剤の服用が必要です。特に、2週間後から1ヵ月後にかけて腎炎が起きやすいため注意が必要です。

 「水痘」には有効な薬があります。接触後3日以内の場合、ワクチンで発症を予防できますので、主治医にご相談ください。また、ワクチンは2回受けるとかからずに済みます(かかっても軽く済む)ので対象の方は早めに接種しましょう。定期接種(1~3歳未満)の時期を過ぎてもアクチンは可能です。この場合、有料となりますが、受付までお問い合わせください。

 「手足口病」は、主に手、足、口、肛門周囲に小さな水疱ができますが、最近は、体にも見られることがあります。2日間ほど発熱がみられる事が多く、発熱と同時か少し遅れてから発疹が見られます。有効な薬はありませんが、1週間程で自然に治ります。1ヶ月ほど感染することが知られており、隔離は現実には難しいため実際には症状のひどい時期だけ自宅療養することになります。口内炎がひどい時期はなるべくやわらかいしみない食べ物を与えたり、水分、電解質もこまめに飲ませてください。まれに髄膜炎や脳炎、心筋炎などの重篤な合併症が見られますので気をつけましょう。今シーズンは2~3種類のウイルスによる流行が見られているようですので2~3回かかってしまうことが多いようです。現在、警報レベルの大きな流行が見られています。

 「伝染性紅斑」はほっぺが赤くなるため「リンゴ病」と言われていますが、腕や足にも紅斑が出来ます。なお、顔が赤くなった時にはうつらなくなっているため、隔離の必要はありません。効く薬はありませんが、1週間程で自然に治ります。ただし、顔や体が暖まる機会が多いとひどくなったり、長引きますので気をつけましょう。成人ではひどくなることがあり、特に、妊婦さんでは流早産の原因となりますので注意が必要です。

 「おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)」は、合併症の髄膜炎、難聴に注意が必要です。ワクチンがありますので、検討しましょう。郡山市ではおたふくかぜワクチン費用の一部助成(1回目のみ)があります。できれば2回接種すると安心です。

 咳が続く場合、百日咳、マイコプラズマに注意しましょう。
 「マイコプラズマ」は4年に1度オリンピックの年に流行が見られ、肺炎などを起こします。年長~学童期以降で多く見られますのでご注意下さい。当院では高感度のマイコプラズマ抗原検査装置を導入して、迅速に診断、治療を行っています。

 「百日咳」は小さい頃のワクチンの免疫が落ちてきた小学生高学年~成人で流行し、4種混合ワクチンの接種が済んでいない乳児に感染して重症化する事が知られています。現在、小学生以上でのワクチンの追加接種が検討されています。2018年、全数報告となり、定点報告から外れました。

 

インフルエンザ情報(令和1年7月27日更新)

「流行状況」

インフルエンザ 当院患者数  郡山市患者数
   2018年43週        0         2
        44週        1         1 
        45週        0         2 
        46週        0         2 
        47週        1         4 
        48週        3        19 
        49週        9        29 
        50週        1         8 
        51週       16        41 
        52週       14         57
     2019年1週       17       177 
        2週        45        406 
         3週       95        629
         4週      105        738
         5週       84        740
         6週       41       441
         7週       19        272
         8週       19       171
         9週       14       104
        10週        1        65
        11週        8        36
        12週        1        29
        13週        1        26
        14週        4        55
        15週        2         32
        16週                5                41
        17週        6        37
                 18週                ー                 ー
                 19週                9                14
                 20週              13                39
                  21週               3         17
        22週               0                  1

郡山市内では2019年第5週をピークに6週から減少し、14週に再び、増加し、横ばいとなった後、減少し、22週、24,26週で1人ずつ報告があったのみで、流行は終息しました。
 当院では4週105人がピークで5週から減少傾向でしたが、14週と16週に増加し、横ばいとなり、22週で終息しました。今シーズンははじめ、A型のみの流行でしたが、B型は16週に1人、17週5人、19週8人、20週13人と終盤にやや、増えて終わりました。

 今シーズン(2018/19年)は全国的にもほぼ、A型のみの発生で大きな流行となりました。2種類のA型が流行し、A型に2回かかった方もいます。
  
 A型はB型より脳炎・脳症、肺炎を引き起こす事が多いといわれていますので注意が必要です。48時間以内に使用すれば抗インフルエンザ薬がかなり有効ですが、耐性ウイルスの場合、効果が見られない場合があります。また、脳症では抗インフルエンザ薬の効果は不明といわれています。
 B型は症状がやや軽い人が多いため発熱がはっきりせず、診断が遅れ、治療が遅くなってしまう人も多いようです。また、症状では胃腸炎の合併が多く見られます。さらに、抗インフルエン薬の効果が弱いため、発熱が長引くこともあります。他の薬よりリレンザの効果が良いようです。
 なお、新薬のゾフルーザはA型、B型どちらにも効果が良いと言われています。

「インフルエンザの合併症の時期」
 インフルエンザ肺炎(発症後1~2日)
 混合型肺炎    (発症後3~4日)
 細菌性肺炎    (症状軽快後)
 脳症        (発症後2日以内)
 異常行動     (発症後2日以内) 

 「受診時の注意」
 周囲に発熱者がいたり、インフルエンザと接触した後に発熱など゙の症状が見られた人は感染を拡げることになりますので受診する時にはマスクを着用 し、その旨を受付にお申し出下さい。

 「流行期の注意」
 流行期にはなるべく人ごみを避け、マスク、手洗い、うがい、十分な睡眠をとり、規則的な生活を心がけるなどの予防をしましょう。

 「抗インフルエンザ薬」

 平成30年3月14日から「ゾフルーザ」が発売になりました。1回の経口投与にてインフルエンザの増殖を抑制する薬剤です。
今までの薬剤とは全く異なる機序でウイルスノ合成を抑制するためA型、B型の両方に非常に効果が良いとされ、現時点で、副作用もあまりないとされています。新型やタミフル耐性インフルエンザウイルスにも効果が期待されています。
 しかし、ゾフルーザ耐性のウイルスの出現頻度が高いことがわかってきました。耐性ウイルスは、他人への感染力は弱いことが予想されていますが、他人への感染が多く確認された場合には、第一選択にはなりづらいと思われます。今後、十分な検討が必要です。

 「タミフル」については生後すぐから使用されます。1日2回5日間服用します。異常行動や言動の報告があり、10歳代では使用が制限されていましたが、制限が解除されました。
 

 5歳以上では吸入薬の「リレンザ」も使われています。1回2吸入、1日2回5日間吸入します。AB両型に効果がありますが、手技的には小学校高学年から可能なようです。
 
 また、吸入薬では「イナビル」もあります。10才未満では1本、10才以上では2本を最初に一度だけ吸入すれば5日間効果がありますので、簡便ですが、B型ではやや効果が落ちるようです。
 
 注射薬の「ラピアクタ」もあります。発熱後48時間以内に1回点滴すれば効果があります。主に、吐き気の強い方や、重症者に使用されます。
 
漢方薬の「麻黄湯」「葛根湯」も初期に使用すると効果が期待でき、抗インフルエンザ薬と併用も可能です。
 
パーキンソン病に使用されるアマンタジン(シンメトレル)はA型のインフルエンザには有効ですが耐性が出来やすく最近ではあまり使われていません。

「異常行動について」
 服用していない人やどの抗インフルエンザ薬でも異常行動が見られるため、インフルエンザそのものによって引き起こされている可能性が強くなっており、インフルエンザにかかった場合、タミフルなどの抗インフルエンザ薬の服用の有無に関わらず、高熱のある最初の2日間はお子さん(小学生~20歳)の様子を十分に注 意してください。心配な点があればすぐに、主治医に相談したり、救急を受診してください。

 「登校(園)停止期間」
発症(発熱)後5日間まで、 かつ
解熱後2日間(就学前は3日間)経過するまで
となっています。
  
 例えば、 ①の条件で12月1日に発熱した場合、12月6日までお休みとなりますが、小学生以上では ②の条件で4日までに解熱した場合は16日までで同じですが、12月5日に解熱した場合は7日までと後ろにお休みが延びます。
 また、幼稚園・保育園児は、 ②の条件で12月3日までに解熱した場合には6日までお休みと同じですが、12月4日に解熱した場合は7日まで、5日に解熱した場合8日までとお休みが延びます。

※解熱が遅くなると登校停止期間が延びていきます。

※年少者(幼稚園・保育園児)では他の人にうつす期間が長くなるため解熱後の隔離期間が1日、長くなっていますのでご注意ください。

 「ワクチン」
 ワクチンは13歳未満では基礎的な免疫が十分でないと考えられるため、2~4週の間隔をあけて2回接種することとなっています。免疫は2回終了2週間後 より出来てきて約5ヶ月間持続します。一冬のみの効果となりますので、毎年受ける必要があります。受けても罹ることもあります(下に詳細があります)が、 重症化を防げると言われています。なお、鶏の受精卵を使って作られるため卵アレルギーの強い方はワクチン接種ができませんのでご注意ください。

2018/19年のワクチン株が決定しました。当院でのワクチン接種開始は10月9日(火)から1月31日(木)までとなります。(現在、ワクチンは終了しております。)
詳しくは診察予約サイトをご覧ください。

ワクチンをしたのにかかってしまったという人がいますが、これは現在の不活化によるワクチンは血液中に抗体を作ることが出来ても、のどや鼻の粘膜にある 分泌抗体をあまり多く作れないため最初にインフルエンザのウイルスがのどや鼻にくっつくのを阻止できないためであります。子どもではその傾向が強いため、対策として、鼻にワクチンを接種する方法などが検討されています。

日本脳炎について

日本脳炎は、日本脳炎ウイルス(フラビウイルス科)が原因ですが、主にコガタアカイエカ(名前はコガタですが水田のそばに多く、昼間、家の壁に止まっている比較的大きな手足の長い蚊です。)によってうつり、人に重篤な急性脳炎をおこします。
ウイルスは極東から東南アジア、南アジアにかけて広く分布しており、日本では東北地方までは確認されています。
感染経路は、豚の体内で増えたウイルスを蚊が吸血し、その蚊が人を刺して感染します。人から人への感染はありません。実際は感染してもほとんどの人は軽い上気道感染で終わり、100人から1000人に1人が脳炎になると言われています。
潜伏期間は6から16日間とされています。
症状は数日間の高熱、頭痛、嘔吐などで発症し、急に、項部硬直、光線過敏、意識障害、神経障害を生じます。
治療は特異的に効く薬剤はありませんので、対症療法のみとなります。
生命予後は死亡率は約15%で、幼小児や老人では危険です。神経の後遺症が45から70%で起こります。

ADEM(急性散在性脳脊髄炎)について

ADEM(急性散在性脳脊髄炎)とは、ウイルス感染やワクチン接種後4から21日後に、アレルギーなどの免疫が関係して、複数の場所に脱髄性の脳脊髄炎を起こす病気です。
症状としては、頭痛、発熱、悪心、嘔吐、意識障害、精神症状、、けいれんなどを主体とする脳炎型と、対麻痺(両下肢麻痺)、分節性感覚障害、排尿障害などを主体とする脊髄炎型があり、末梢神経障害を呈することもあります。
ウイルス感染では、麻しんに多く、水痘、流行性耳下腺炎、インフルエンザ感染後にも見られることがあります。日本脳炎ワクチン後では約100万人に一人に見られるといわれています。
治療には、副腎皮質ステロイドが用いられ、予後は比較的良好と言われていますが、神経後遺症が約10%に見られます。

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